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「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」でオリジナル巾着をつくりました

こんにちは! 東京都立産業技術研究センター、通称「都産技研」の広報担当です。
 
いきなりですが、ちょっとこちらを見ていただけますか……?

こちら、お子さんたちにつくってもらったオリジナル巾着なんです。

 この個性豊かなオリジナル巾着は、4月22日に行われた「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」の都産技研ブースで生まれたもの。当日はたくさんの親子連れの皆さんにお越しいただきました。

 というわけで今回は、「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」の出展レポートをお送りします。  

4年ぶりのリアル開催!

「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」は、小・中学生をターゲットにした、参加・体験型のイベントです。

 科学技術に関する理解と関心を深め、より身近なものとして感じてもらおうと、東京都が毎年4月に「科学技術週間」の特別行事として開催しています。

 13回目を迎えた今回は、コロナ禍を経て4年ぶりのリアル開催。大学や研究所など14の団体が出展しました。そのなかのひとつが、私たち都産技研というわけです。

会場となった日本科学未来館。当日は無料開放され、開館前には行列も。
ロボット、超電導、液体窒素など、さまざまな展示があるなかで……
都産技研は「熱転写プリントでオリジナル巾着をつくろう!」で出展しました。
開場早々、たくさんのちびっ子たちが……!ありがとうございます!

オリジナル巾着ができるまで

さてこのオリジナル巾着、どうやってつくるのかご説明しましょう。 

①   巾着袋とシールを選ぶ

最初に、巾着1枚と、プリントする模様(シール)を選んでもらいます。シールには背景の模様や、動物や果物などのキャラクター、アルファベットなど、たくさん用意しました。シールは複数の種類を組み合わせても構いません。

入口のところに、模様やキャラクターのシールがたくさん並んでいます。
なぜか「ゆきだるま」だけすごく多いですが。

② シールを切って貼る
選んだシールの周りを切ったり、場所を決めて貼ったりして、プリントする絵柄をつくります。

こちらの方はアザラシの顔を切り抜いて……
リボンなどを貼り付けていました。アザラシが角から覗いていますね。

③ プリントしたいところへ裏向きに固定する

②でできた絵柄を、巾着袋に裏向きに固定します。この「裏向き」がポイント。
 
染料を布に固定させるので、絵柄の面を下にしないといけないんです。名前をプリントしたい人は文字が逆向きになるので注意。

ひっくり返してテープで固定しました。アザラシの運命やいかに。

④ プレス機で熱をかける

さぁ、いよいよクライマックス。この巾着袋に200℃の熱を30秒間くわえます。ここで登場するのが、都産技研が有する熱転写プレス機です。

こちらが熱転写プレス機。Tシャツなども熱転写プリント可能。

この熱転写プレス機に、巾着をセットして熱を加えます。とても熱いので、ここは都産技研の職員の出番です。

巾着をセットしてスイッチオン。自動で閉じてプレス開始。
熱を加えながら30秒待つと……自動でオープンするんですね。

⑤ 冷めたら完成!

プレス機から取り出したばかりの巾着はとても熱いので、よく冷ましてからシールを外すと……。

できました! ひょっこりアザラシ。

熱転写によって、シールの絵柄が巾着にしっかりプリントされました。オリジナル巾着の完成です!

詳しい仕組みはこちらをご覧ください。

転写紙(シール)とポリエステル繊維(巾着)を密着させ、200℃に加熱すると、繊維の結晶構造がゆるんで隙間が開きます。その隙間に、気体になった(昇華した)染料がするっと侵入することで、プリントされるわけです。
 
なので、プレス機で「密着させて加熱する」という過程が大事なんですね。ご家庭でできるアイロンプリントも同じ原理なんですよ。
 

みんなのオリジナル巾着コレクション

来場者の皆さんがつくったオリジナル巾着は、シール選びも絵柄の配置もさまざま。同じものはない、世界にひとつだけの巾着が次々生まれていきました。その一部をご覧ください!


ブースには「ふしぎ!」「もう1回やりたい!」と、元気な声が響いていました。都産技研にとっても、コロナ禍で数年ぶりになるリアルイベント。久しぶりに来場者の皆さまと直接やりとりができて、とても嬉しい時間になりました。
 
ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました!