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はじめまして、都産技研です。

みなさん、はじめまして。わたしたちは東京都立産業技術研究センター、通称「都産技研」です。

 都産技研は、東京都が設置する公設試験研究機関(公設試)のひとつ。中小企業を対象に、さまざまな技術支援に取り組んでおり、2021年には創立100周年を迎えました。

 そんな都産技研のことを、もっともっと皆さんに知ってもらいたい……!という思いから、このたび公式noteを始めることとなりました。



そもそも「公設試」とは?

「公設試(こうせつし)」という言葉を、初めて聞く方も多いのではないでしょうか。

 公設試とは、地方自治体が設立した公設試験研究機関のこと。都産技研のような技術センターや、研究所、試験所など、全国に100ヵ所以上設けられています。

 公設試の目的は、地域の中小企業、ひいては地域産業の技術的な支援。平たく言うと、「中小企業の味方」です。

 工業、農業、漁業、林業、畜産業……地域には多くの産業があり、その産業に携わる中小企業の皆さんがいます。

 消費者に魅力的な製品を提供し続けるには、新製品の開発など、新たな取り組みが欠かせません。

 ただ一方で、中小企業のリソースには限界があります。「研究開発をしたいが新技術に詳しい人がいない」「必要な試験機器が高価で手配できない」「クレームを受けたが原因が突き止められない」といった、技術的な壁に直面することも。

 その壁を取り払うお手伝いをするのが、公設試の役目です。

 公設試は、鉱工業系、農林水産系、環境系、保健衛生系の4つに分類されており、多種多様な分野に関わる中小企業を支援しています。


都産技研はどんなことをしているの?

さて、そんな公設試のうち、東京都が設置する公設試が、わたしたち都産技研です。

 江東区にある本部(お台場からちょっと行ったところです)のほか、都内に5つの支所と、タイにバンコク支所があり、全体で300名あまりの職員が所属しています。

 事業の柱は、中小企業をターゲットにした「技術支援」「研究開発」の2つに分かれています。

 技術支援
技術相談:幅広い分野のエキスパートたちが技術的な相談に対応。
機器利用:中小企業では導入が難しい装置群を、都産技研で利用可能
依頼試験:お客さまの依頼を受け、職員が試験を実施し証明書を発行。
セミナー・講習会:最新技術に関するセミナーや、実習を取り入れた技術者講習会などを実施。

 「幅広い分野」とは、どれくらい広いのかというと……

 機械、繊維、材料、デザイン、環境・エネルギー、食品、バイオ、情報、エレクトロニクス、生活……

 ……と、いうくらい幅広いのです。

 都産技研では、それぞれの分野の専門家や設備を有しており、技術支援を行っています。

無響室
金属粉末積層造形装置(金属3Dプリンター)

 ※実験室や装置は一例です。

 また、その幅広い分野について、新たな製品や事業を見据えた研究を行うのが、もうひとつの事業の柱「研究開発」です。

研究開発
基盤研究:都産技研独自の研究開発。
共同研究:企業や大学との技術開発や、製品化に向けた共同研究。

 

都産技研の研究開発実績(2021年度)
ハンディキャップをもつ子どもたちのためのストロー補助具を開発
「3Dプリンター設備+専門家の知見」の総合支援で生まれた、かつてない構造のスピーカー

 “これまでの蓄積”で取り組むのが「技術支援」、“これからの未来”に取り組むのが「研究開発」だとイメージしてもらえたらと思います。

 ちなみに、“都”産技研ですので、都内の中小企業を中心にご利用いただいていますが、日本に法人登録があれば全国の大企業・中小企業もご利用可能です。


 なぜ都産技研がnoteを始めるの?

都産技研は「技術支援」「研究開発」を事業の柱としていますが、「情報発信」も大切な役割のひとつ。

 定期的に開催している「TIRIクロスミーティング(研究成果報告会)」や、施設の一般公開、展示会出展やYouTubeを通じて、都産技研が保有する技術シーズを広くお伝えしています。

 情報発信においては、「届けたい対象が必要とする情報を、適切な手段でタイムリーに届ける」ことが大切です。都産技研の広報戦略では、「届けたい対象」として以下の3つを想定し、情報発信に務めています。

東京都:都産技研の事業とその進捗に関して、透明性を確保し説明責任を果たす。
利用者:適正なPRを通じて必要な情報を提供し、都産技研の利用を促す。
地域社会:都民の科学技術リテラシー向上や、科学技術に親しむ機会の提供。

 今回、新たに都産技研の情報を伝える手段として、このnoteを始めました。

 これまでの広報戦略と同じく、「東京都」「利用者」「地域社会」に向けて、わかりやすい記事を発信していくことは変わりません。

 加えて、noteをご覧になる若手読者の皆さまに、都産技術の仕事や研究、設備の魅力を伝えていきたいと考えています。「都産技研ってこんなことしてるんだ!」「都産技研ってすごいな!」と思っていただけたら、とても嬉しいです。

 

 「都産技研公式note」のこれから

まだまだ始まったばかりで手探りですが、こんな記事を準備中です!

私の“推しマシーン”

都産技研が保有する機器には、高価なものや日本でここにしかないものも、そんなレアな機器の魅力をお伝えするため、各部署の“推しマシーン”をレポートします。

 潜入!都産技研

研究室や各拠点には、どんな人がいて、どんな技術を使い、どんな研究を行っているのか? 実際に現場を訪問して、根掘り葉掘り聞き出します。

 生活のお役に立つ記事

夏休みの自由研究ネタや、街中で見かける技術の紹介。都産技研の設備を使った「やってみた」企画も。

 支所探訪“チリン散歩”

多摩や墨田など、都内に5つある都産技研の支所とその周辺を、マスコットキャラクター「チリン」がご紹介します。  

都産技研マスコットキャラクター チリン(R)(5kgあります)

 さいごに

「中小企業の技術支援」というと、お堅いイメージを持たれるかもしれません。

 ただ、その「技術」の周りには、多くの職員たちがいます。その道一筋の大ベテラン、試験機器を扱うエキスパート、お客さまと二人三脚で新事業立ち上げに携わる研究員――。

 そのそれぞれに、試行錯誤に明け暮れる日々があったり、ブレイクスルーの瞬間があったり、お役に立てたやりがいを感じたりするもの。技術と人の数だけ、ドラマがあるのです。

 たくさんの技術と、たくさんの人が集まる都産技研に、ぜひ興味を持ってもらえたらと思います。

 皆さまからのご意見もお待ちしています!

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