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【支所散歩】都産技研のバンコク支所ってどんなところ? 実際に聞いてみた

こんにちは、都産技研広報担当です。

都産技研の全6事業所をご紹介する「支所散歩」のコーナーです。都産技研の支所とその周辺を、地域ならではの魅力を踏まえてお伝えします。

第一回は、タイにあるバンコク支所です!

こちらの巨大な建物がバンコク支所!……が、20階に入っているビルです。

バンコク支所では、一体どんなお仕事をしているのでしょうか。そして、どこでお昼ご飯を食べているんでしょうか。やっぱりタイ料理なんでしょうか。

そこで、今回はバンコク支所を電撃訪問!……と、言いたいところですが、さまざまな大人の事情(予算など)により、オンラインでお話を伺うことに。

バンコク支所の川口雅弘支所長と、渡辺茂幸主任研究員、そしてタイ人スタッフのメイジ(ニチャパー パカセッタガーン)さん、ナンプン(タモンワン チャムニパイブーン)さん、ジャー(サーティダー  アル―ンパッタナチャイ)さんにご登場願いました。

左から、ジャーさん、渡辺茂幸主任研究員、川口雅弘支所長、ナンプンさん、メイジさん
……と、タイの民族衣装を着たチリンでお届けします。


バンコク支所のお仕事とは?

都産技研バンコク支所が開設されたのは、2015年4月のこと。ASEAN地域に展開する日系中小企業の技術支援をするために、支所が設けられました。「タイで技術支援業務を行う公的な機関は、実はうちぐらいしかないんです」と川口さん。

川口「ASEAN全体を対象としていますが、やはりお客さまはバンコク周辺の日系企業が多いですね。自動車関連の製造業をはじめ、機械・材料・電気系の企業からよくご相談をいただいています」

技術支援業務では、日本の都産技研と同様に技術相談を受け付けたり、技術セミナーを開催したりしています。また、情報発信のために展示会への出展なども行っているそう。

昨年11月にはバンコクで開催された展示会「METALEX2024」に出展しました

それにしても、立派なビルにオフィスが入っているんですね!

川口「37階建てなんですよ。同じ20階フロアには東京都中小企業振興公社さんのタイ事務所もあります。技術支援と経営支援をまとめてできるようになりましたので、お客さまにとって利便性も上がったのではと。すぐそばにBTS(バンコク・スカイトレイン)とMRT(地下鉄)の駅もありますし」

渡辺「去年9月に移転したんですよね。以前の事務所は、もっと自然が豊かなところにあったんです。でっかいトカゲが出たりとか……」

でっかいトカゲ?

渡辺「これです。70、80センチぐらいあります」

で、でかいじゃないですか!

渡辺「これがその辺を歩いているんですよ」

川口「初めて見つけたときは、大急ぎで渡辺さんを呼びましたね。しばらくしたら慣れて、『おぉいたいた』って感じになりましたけど」

現在のビルでは、でっかいトカゲは出ないそうです。安心しました。


ランチはフードコートで本場のタイ料理を

日系企業を支援するとはいえ、現地の企業とのやりとりなども発生します。そんなとき頼りになるのが、タイ人スタッフの皆さんです。

左から、ナンプンさん、メイジさん、ジャーさん

メイジさんは、物品購入や技術相談の予約対応などを担当。ナンプンさんは主に会計を担当しています。ジャーさんは資料の翻訳や通訳など、コミュニケーションを支援しています。(この取材も、ほとんどジャーさんに通訳してもらいました。ありがとうございます)

お三方とも、日本には何度も来られているそう。直近では、昨年10月に都産技研本部に研修のため来日しました。

本部の環境試験室(実証試験技術グループ)で説明を受けるタイ人スタッフの皆さん

本部では、6か所の研究室を見学しました。また、別の日には食品技術センター、墨田支所、城南支所の3支所を訪問しました。

メイジ「装置が多く、タイにはない試験分野もたくさんありました。大きな組織に勤めていることを実感して、感動しました」

ジャー「本部でどんな業務を行っているか知ることができて、勉強になりましたね」

日本では何か美味しいものを食べましたか?と聞いてみると、「新橋で食べたトンカツが美味しかった」(メイジさん)とのこと。それは美味しそうですね……。

ちなみにバンコク支所では、お昼ご飯をどうしてるんですか?

ジャー「地下のフロアにフードコートがあるので、そこでご飯を買ってきて、会議室で食べています。フードコートは混雑していて座れないんです。エレベーターも、乗れないくらい人が多いです」

37階建てのオフィスビルですからね……。お昼休みにエレベーター渋滞が起きるのは日本もタイも同じようです。ちなみにご飯はなにを?

ジャー「タイ料理です。ガパオライスとか、カオソーイとか。カオソーイはタイ北部の有名な料理で、川口さんがよく食べます(笑)」

川口「一言で言うと、スープカレーラーメンみたいな感じですね。カオソーイとトムヤンクンは週に1回は食べます」

こちらがそのカオソーイの写真です。

本場のタイ料理、美味しそうですね……。話を聞いていたら、おなかが空いてきました……!

ジャー「ぜひタイに食べに来てください!」


日本とタイで違いを感じるところは?

支所内の写真も見せてもらいました。オフィスにある大きな窓には、20階からの眺めが広がっています。

日本語・英語・タイ語の三カ国語が常に飛び交うオフィス

窓の下には、どんな景色が広がっているんですか?

ジャー「BTSが見えます。あと、いつも道路が混んでいます」

ほんとだ!電車が見えますね……!

ストリートビューで確認してみたら、信号待ちのバイクの数がすごいことになっていました。なるほど……。

バンコク支所の皆さんは電車通勤。タイ人スタッフの皆さんが日本に来たときは、鉄道網が発達していることに驚いたそうです。

ナンプン「日本はどこでも電車で行けるので便利だと思います」

ジャー「時間通りに電車が来ますよね」

渡辺「そもそも日本ぐらいですよね、電車に時刻表があるのは」

確かに日本の電車は分刻みで動いていますもんね……。とはいえ、バンコクの電車も結構頻繁に走っていて、長くても5分もあれば次の電車が来るそうです。

一方、川口さんがタイに来たときは、日本よりもITが生活に浸透していると感じたのだとか。

川口「こちらに赴任して1年近く経ちますが、銀行のキャッシュカードは1回も使ったことがないですね。スマホアプリからATMでお金を下ろせますし、飲み代の割り勘もスマホから相手の口座に振り込めますから」

ビジネスの面では、タイと日本で違いを感じることはありますか?

川口「日本では書類に判子を押しますが、こちらはサインの文化なんですね。タイの商習慣では見積書にサインをした段階で、もう契約成立になるケースがあるんです。ですので、サインをするときは必ず一旦立ち止まって、納得してからするように心がけています」

見積に対してOKのサインをしたつもりが、商談成立になってしまう……! それは一旦立ち止まらないといけませんね。


日本の読者に向けてメッセージを

それでは最後に、日本の読者に向けてメッセージをお願いします!

川口「都産技研にはバンコク支所がある、ということを頭の片隅にいれていただけると嬉しいですね。バンコクにお越しになった際には、何でも技術相談に乗りますので、遠慮なくお声がけいただければと思います」

ジャー「タイだけではなく、東南アジアにある日本の会社もバンコク支所に相談しても構いませんので、ぜひ相談してみてください」

渡辺「対象はASEAN全体ですからね! ジャーさんさすがです(笑)」

取材ご協力、ありがとうございました!


バンコク支所をもっと知りたい方へ

タイ国バンコクに拠点を持つ都産技研バンコク支所は、主に都内中小企業の海外展開活動を技術面から支援しています。現在は、特にタイ国で活動する日系中小企業への技術相談や技術支援などを実施しています。タイ国以外のASEAN諸国からの技術相談もお寄せください。

バンコク支所の移転についてや、昨年11月に開催された「METALEX2024」への出展の様子は都産技研の広報メディア『TIRI NEWS』で詳しくご紹介しています。

お問い合わせ:バンコク支所
バンコク支所|東京都立産業技術研究センター