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都産技研公式noteをはじめてもうすぐ1年半。これまでの活動を振り返ります!

こんにちは!都産技研 広報担当です。

「都産技研(東京都立産業技術研究センター)公式note」をご覧いただき、いつもありがとうございます!2023年8月18日にアカウントを開設し、早いものでそろそろ1年半が経とうとしています。新年を迎え、これまでの歩みを振り返りつつ、これからのワクワクする企画も紹介していきます!



そもそもなぜnoteをはじめたの?

私たち都産技研が「都産技研公式note」をはじめた目的は次の2つあります。

1.都産技研を知らない皆さんにもお知らせしたい!

都産技研は、「中小企業の味方」として、中小企業の皆さんを技術力でサポートし、製品化などのお手伝いをしています(詳しくは下記の記事をご覧ください)。

ただ、BtoBの公的機関であることや、技術分野や業務内容の幅広さなども影響してか、皆さんの目に触れる機会の少ない私たち。認知度がなかなか上がらないことにも長年悩んでいます。

そこで注目したのが若手読者がたくさんいるnoteです。「面白そうな記事だなぁ」という入口から、都産技研を知ってもらえたら。そして、noteでの発信を通して「ものづくり」や「テクノロジー」にも敏感な若手の技術者・経営者の方々をはじめ、多くの方に都産技研に興味をもっていただけたら嬉しいです。

2.オウンドメディア『TIRI NEWS』の読者を増やしたい!


現在、都産技研では「TIRI NEWS(チリニュース)」というオウンドメディアを運営しています。TIRIは「Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute」の略です(長いですね)。

都産技研が持つ700以上の機器・設備や、お客さまとの共同研究の内容、技術開発に役立つ研究事例などを、ウェブ記事と冊子(年2回発行)を通じて紹介しています。

こうした情報発信、実は100年近くも前から行っているんです……!

都産技研の原点は、1921年(大正10年)に設立された府立東京商工奨励館。そのころから一貫して、中小企業の技術支援に取り組んできました。

時代によって機関が変わっても、お客さまのビジネスに役立つ技術シーズや業界動向、お客さまの支援事例などを「技術情報誌」にまとめて定期的に発行してきたのです。

技術情報誌の変遷

大正時代の府立東京商工奨励館で発行した『館報』では、富国強兵の機運が高まる最中、欧米やアジアでの市場動向や展示会情報などを取り上げ国内の技術普及に務めました。その流れは現在の「TIRI NEWS」にも引き継がれ、海外展開支援や研究紹介、支援事例など中小企業の技術向上に役立つ情報を掲載しています。

府立東京商工奨励館以後、工業奨励館や電気研究所など、技術力の向上や製品の多様化に伴い、試験場も統廃合を繰り返しながら規模を大きくしてきましたが、都内中小企業への技術普及は変わらないミッションとして、時代ごとに情報発信をし続けてきました。(デジタルアーカイブでも閲覧できます)

ただ……これだけ情報があふれている今、自分たちのウェブサイトで掲載しているだけではなかなか読んでもらえません……(涙!)

そこで、TIRI NEWSでも取り上げているテーマもnoteで積極的にご紹介して、もっとTIRI NEWSを読んでもらえたら!……と考えました。

TIRI NEWSには、「自社でもこんな支援を受けられるかも!」と感じていただけるような内容が満載です。新サービスや新製品の開発や企業の成長に役立つヒントが、きっと見つかるはず。研究開発や新技術の導入に関する相談も大歓迎ですので、お気軽に都産技研にお問い合わせください!


2024年に最もよく読まれた記事とは…

そんなこんなではじめたnoteですが、昨年も多くの方に読んでいただきました。読者の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです……。ありがとうございます!

『2024年の記録』の『創作の記録』より

『2024年の記録』の『よく読まれた記事』も見てみますと…、

2024年に最も読まれたのは「都産技研で○○してみた」の1回目の記事。

実はこの記事は、多摩テクノプラザに新規に導入した装置を「私の“推しマシーン”」コーナーで紹介すべく、企画から原稿執筆まで進めていました。

しかし「TIRI NEWS」でも、装置の仕様や使用方法などを詳しく解説する予定だと判明。内容がかぶるなぁ……ということで、「せっかくnoteを導入したのなら、日常的に技術に触れる機会の少ない方でも読みやすい記事にしよう!」と大幅リニューアル。

スマートフォンの充電ケーブルを、「マイクロフォーカスX線CT装置」や「ネットワークアナライザ」という装置を使って透過することで、ちょっと大げさにケーブル内の断線を調べるという内容に変えたんです。

ケーブルの断線を大げさに調べました。

これをきっかけに、「都産技研で○○してみた」という新しいコーナーが生まれました。そしてランキングの2位と3位にも、この新コーナーの続編がランクイン!

記事の中では、ASMRの臨場感をどのように伝えるべきか苦戦しました。心理音響分析システムで収録した「シャカシャカ音」を動画だけでなく、生の音声データも掲載することで、読者の皆さまにもよりリアルなASMR体験を楽しんでいただけたのではないかと思います。

ありがたいことに、前編はnote公式マガジン「今日の注目記事」にも取り上げていただき、都産技研公式noteの転機となった記事です。読者の方に、都産技研を身近に感じていただける内容になりましたら嬉しいです。


1年半続けて変わったこと 〜所内アンケートの結果から〜

1年半noteを続けてきた中で、協力した研究員からもいくつか興味深いフィードバックが寄せられました。例えば、アンケートを実施したところ、以下のような声が多く上がっています。

  • 取材が楽しかった

「リラックスした雰囲気でとても話しやすかった」 、「ファシリテートが上手だと思った」等々、嬉しいコメントをいただきました。

ちなみに、取材の様子はこんな感じです!
  • 所内外の横の連携が増えた  

  「noteの記事を通して、普段はあまり関わりのない部署の研究員とも情報交換をする機会が増えました。異なる専門分野の知識が広がり、新しい視点を得られました」

  • 家族や友人から『担当業務の内容が良くわかった』と言われた  

  「専門的な仕事をしていると、周りに自分のやっていることを理解してもらうのが難しいこともありますが、noteを通じて伝えることで、家族や友人に『こういうことをしてるんだね』と言われて、意外と誇らしかったです!」

  • noteの記事を見て来られたお客さまがいる  

  「実際に『noteの記事を見て、こんな技術支援があるんですね!』と興味を持って来所されたお客さまがいらっしゃいました。広報活動の効果が具体的な形で現れたことに驚きましたし、とても嬉しかったです」

このように、noteを通じて所内外の連携が深まり、私たちの技術支援の活動がより多くの方に伝わった実感があります。これからも、noteを活用して私たちの活動を広く発信していきたいと考えています。

 

これからの企画、乞うご期待!

1周年を迎えた都産技研note、今後もどんどんパワーアップしていきます!例えば……。

  • 部署横断企画

複数の研究員が協力し、都産技研のさまざまな装置を活用する企画です。材料の特性を多角的に評価したり、3Dプリンタなどで製品化の設計・試作といった工程をわかりやすく伝えたりといった内容を考えています。都産技研の技術支援のイメージを深めていただくことが目的です。

  • 先輩後輩対談、都産技研に”この人”あり!

都産技研には、中小企業の技術支援に長年携わり、”この人”あり、と呼ばれるようなベテラン研究員が多数在籍しています。都産技研の技術力を支えてきた彼らの熟練技術や仕事道具、ついやってしまう職業病など、職員の魅力をお伝えします。

  • 読んで知っトク都産技研!

都産技研の装置を利用するときに必要な、サンプル(試料)の準備や前処理の方法など、お客さまへの注意事項やお願いごとなどをわかりやすくお伝えします。

  • 支所散歩

多摩や墨田など都内に5つ、タイ王国にあるバンコク支所を加えて全6事業所ある都産技研の支所とその周辺を、地域ならではの魅力を踏まえてお伝えします。


私たちの夢:noteを使って、新たなコミュニケーションの機会をつくりたい!

これからも「都産技研公式note」では、都産技研の魅力がより伝わる記事を発信し、多くの皆さんに興味深く読んでいただけるnoteにしていきたいと思っています。

また、私たち都産技研と同じように、B to Bの業態で仕事内容が伝わりづらい!とお悩みの企業の方や、公設試を含む公的な支援機関の広報ご担当者も多いのでは?と思います。技術の魅力をわかりやすく伝えるにはどうすればいいのか?広報活動のヒントやコツなども意見交換できれば嬉しいです。

そして、noteという場を介して職員同士のコミュニケーションを増やすことにより、将来的に新たな研究開発や技術支援を生み出すきっかけになれば……と考えています。

今後も「都産技研公式note」にご期待ください!